jardin raphas/ジャーディン・ラファズ

セルフビルド・ワークショップレポート


琉球新報の副読紙「週刊かふう」に今年1月がら連載中の　「あ～りーさんの

自然から学ぶ暮らしのデザイン」　企画記事と私たちNPO法人沖縄パーマカルチャー

ネットワークの共同シリーズワークショップ　「地球と遊ぼう～vol.1 コンポストハウス

（堆肥小屋）作り」　のワークショップを開催しました。



≪コンポストハウス（堆肥小屋＝トイレ）とは

現在我々の使用している通常のトイレは水洗式で、大量の水と共に下水道を通り、

薬品で浄化処理されています。　たくさんのエネルギーと長い時間をかけてようやく

自然に戻っていきます。　　それに比べてコンポストトイレは、発生した場所で堆肥化

する事で、短いサイクルで自然へ循環させるという考え方で作られるものです。






自然との共生

パーマカルチャーの考え方は、私たちのライフスタイルを快適にしつつも、やはり

永続的な暮らしの基本は　「自然との共生」　であると考えています。　自然に負荷を

与えない暮らしをしたいものです。


　　　　　　　　　　　　　　





コンポストトイレの仕組み

今回のコンポストトイレ上記図とは少し異なり、液体は地下で、固形物は地上で

微生物とミミズにより発酵・分解させる仕組みです。　十分に熟成させた後に

堆肥として利用します。　　　昔ながらの先人たちの知恵ですね！






土壁づくり


当初ワークショップでは、「土壁作り」　を予定していたのですが、この夏の

台風や長雨等の悪天候もあって、工期が延びてしまい　「土壁作り」　を

断念せざるを得なかった為、この様な「土壁実験モデル」　を作ってみました。

今回はこのモデルを使い、土壁の作り方のデモンストレーションやその魅力を

紹介しました。


　　　　　　

①土壁の「つなぎ」となる藁を切ります
②土を「フルイ」にかけ石などを除きます
③適量の水と藁を土に加え良く練ります
④チキンネットで作った壁の芯構造に塗り込みます

本来は①～③で作った土壁材料の「土」を２～３カ月（夏場）寝かせて熟成させると

藁が発酵して、土に粘りがでてきます。　良く熟成させた土は乾燥後のひび割れに

強くなります。　　昔ながらの土壁は芯構造に「竹」を使用しますが、今回はチキン

ネットで代用しています。　　今回の作業は第一層目の「荒打ち」です。　この後

良く乾燥させた後（夏場の沖縄で１カ月程で乾燥しますが、土の性質により異なります）

に、消石灰を混ぜた土や、漆喰などを薄く塗り重ねて完成させます。　土壁は雨に

弱いので、一番外側は「漆喰」等の耐水材料で仕上げて下さい。



理想のコミュニティを求めて


私たち沖縄パーマカルチャー・ネットワークは　「食べられる森」づくりを通して

理想のコミュニティづくりを目指しています。　　それは私たちの「暮らし」が永続的で

快適になるようにデザインしていこうという考え方が基本になっています。

人間は一人では生きていけません。　多くの人と大小のコミュニティを構成しながら

暮らしています。　一人ひとりの多様性を尊重しつつ、「絆」　で結ばれたコミュニティの

存在がなければ永続的な暮らしはあり得ないのかもしれません。

私たち「沖縄パーマカルチャー・ネットワークはこれからも色々なワークショップ

の場を通して、「理想のコミュニティ」を創る活動を進めていきたいと考えています。




今回のワークショップにご参加いただいた「週刊かふう」の読者の皆様

素敵な笑顔をありがとうございました。　　次回はいよいよ「土壁づくり」の

ワークショップです。　　ご期待下さい！　　　　 by captain aarii